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市場規模からみた水ビジネスの技術力

水ビジネスの市場規模とは世界で百兆円といわれている。水ビジネス市場は次のようなサブ市場からなりたつ。

・キーデバイス(膜ろ過、オゾン処理など)
・プラント建設(ポンプ、パイプなど)
・運転管理(日常管理など)
・メンテナンス(緊急対応、リスクヘッジ)
・顧客管理(料金徴収、クレーム対応など)
・コストダウン(漏水対応、ノウハウなど)
・補修・更新
・資金調達
・事業経営
・契約(長期契約のリスクヘッジ)
・営業

この中で、キーデバイスの市場規模は1兆円、キーデバイスとプラント建設の市場規模は10兆円で、上記すべての市場規模で100兆円に達するのである。

この水ビジネス市場において、日本勢は「キーデバイスの技術力」に強みがあるといわれている。

キーデバイスは水ビジネスのキーであることは確かであり、その技術力には膨大な蓄積が必要なのである。

しかし、このキーデバイスやプラント建設の市場規模はそれほど大きなものではない。欧米勢が強みを持つメンテナンスから顧客管理、資金調達といったマネジメント的な市場こそが規模が大きく、日本勢がどのように技術力を磨いたとしても、収益性で苦戦するのも妥当である。

東京都水道局のマネジメントを組み合わせた、「オール・ジャパン」が豪州市場に進出することになったが、これをきっかけに日本の水マネジメント能力が高く評価されるようになれば、英仏をはじめとした欧米勢の牙城を崩せるだろう。